ヒマワリ君の甘い嘘


「意味わかんねぇ…っ」



詰まったものを吐き出すような言い方。


私にも、よくわかんないや…


だけど、

ひとつだけ言える。



あの日、あの場所で会った彼が、日向くんだってことが

どうしようもなく嬉しい。



嬉しくてたまらない。






あぁ、

きっと、





わたし



この人が好き。








ずっとずっと前から。





そう思った時には、あの懐かしい匂いが私を優しく包んでいて。



日向くんとの距離なんか、言うまでもなくゼロセンチ。



驚きすぎた私の身体はきっと、石のように硬い。




「ひゅうが…くっ」



声が全然でなくて、
今まで私の膝に置いてあった、私の両手は行き場を失う。


なにこれなにこれナニコレ!?!?!!!?


わ、わたし、




日向くんと抱き合って(いまのところ一方的にだけど)ない!?!!?!



理解ができず、身体中から変な汗がでてくる。




身体が熱い…



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