ヒマワリ君の甘い嘘

side girl



***




『鈍くさ』



さっきから私の頭の中は、日向くんの一言でいっぱい。


ぐるぐるぐるぐる、言葉が回る。



日向くんも日向くんだけど、私も私だよなぁ………。



すっごい大きい声で叫んで、そのまま教室出てきた訳だし……



正直言って、気まずいし恥ずかしい。




私は目の前にある教室の扉を睨みながら、三分ほど固まっていた。




「はー…やだなぁ…」



なんであんなこと言っちゃったんだろ…



きっと、高崎くんにも変な人って思われてるに違いない。



あの時はムカムカしてたから、勢いで言っちゃったけど、いま考えたら別にそんなに怒ることじゃないし…



もともとは私がちゃんとロッカー探さなかったのが悪いわけだし…



「あぁ、もう…!」


変な被害妄想ばかりがどんどん膨らんでいくのを首を、振って無理やり止める。


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