哀しみの瞳
秀は祈った。どうか…世のすべての神様!理恵を助けてやってください!俺がここで見守っている事を伝えてください!一睡もせずに、祈りを捧げよう。



秀は、ここへ来てからの7ヶ月を思い返していた。



最初の頃は、理恵の事を想い、心が沈む事が多かった。美佐子さんと美紀さんが、楽しそうにしているところを、見るたびに、此処に理恵が居てくれたら…理恵さえ、居てくれるなら、どんなにか、幸せかと…未練がましい事ばかり考えていた。
先生に諭されてからは、仕事も少しづつではあったが、始めていた。先生が、地域の社会福祉の委員を務めているところから、明るい町づくり事業の一環で、週一回、弁護士による、無料相談会というのを、市が開催していて、人材を探していたことから、秀にやってみないかと、要請があり、秀が快く、受諾した。
その他にも、地域の中で、秀の噂を聞き込み、弁護の依頼を受ける事も最近では、多くなってきた。


自分がしっかり生きていないといけない!そうしないと、二人に会わす顔が無いと……そう思うようにしてきた。


理恵!!!頑張って俺の子供を産んで!理恵が無事産んでくれる事を…俺はここで祈っているから……

理恵…理恵…
聞こえる?
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