・約束・2
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その夜、22時を過ぎたころ雅也は帰宅した。


『ガチャッ』



「おかえり。雅也」


「ただいま・・・あれ?雅紀は??」

「寝ちゃったから、寝室に」


そう言って雅也に、そっと抱きついた。



「?春夏・・・どうした?」


「・・・ありがとう」



「ん?何が?」


「私を探して見つけてくれて。結婚してくれて。

 あの頃の約束、ちゃんと守ってくれて・・・」


・・・どう言えば、この気持ちを伝えきれるのか分からないけど

ありったけの‘ありがとう’を雅也には言いたかった。



「ふふっ今日はさ、久しぶりにめちゃくちゃ緊張した会見だったよ」

雅也の手が私の頭を撫でている。


「うん・・・うん・・・」


雅也の胸の中で、頷く事しかできない私は胸がいっぱいで
上手く言葉が出てこない・・・
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