危険なアイツと結婚生活
「知ってる知ってる」
あたしは笑顔を作る。
蒼に悟られないように、今日いちばんの笑顔を。
だけど……
胸が苦しいよ。
切ないよ。
ぎゅーっと絞られて、涙を流している。
「唯ちゃん」
蒼の手が伸び、ビクッと身を引くあたし。
何やってんの。
本当は身を任せたいのに。
甘い言葉を聞いて、安心したいのに。
それに、蒼に心配かけたくない。
「大丈夫だって!」
努めて笑顔で振舞うあたし。
「蒼のこと信じてるよ。
それに、万が一蒼がほかの女の人を抱いても……」
「唯ちゃん!」