お前はもう、俺のモノ。

動く歯車




〈side健斗〉



俺は、アイツを見つめる。


俺にとって、恐怖の存在でしかない彼は、俺を見ることもなく歩みを進めた。


……と思ったけど、奴は廊下に突然止まって、こう言った。



「ねぇ、キミ。


保健室ってどこかな?」



他の生徒がいるからなのか、素を出さないコイツ。



「……さぁ?」



俺はあくまではぐらかす。




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