【短】俺とあの人~狼の恋~
帰りのホームルームで、文化祭のことが話題になった。



あの人は、このクラスがやるお化け屋敷について、生徒たちと話してる。


生徒と一緒になってはしゃぐ笑顔。



その無邪気な笑顔が、

俺の心をまたくすぐった。






放課後、俺は図書室に行った。



きっとあの人は来る。


そう思ったから‥。












ほら、来た‥。





誰もいない図書室に、あの人と二人きり。





俺は抑えきれず、すぐにキスをしようとした。


「待って!!」



あの人の声が図書室の中で響いた。


そして、俺の心の中にも…。




潤んだ瞳で俺を見る眼差しは、

とても強いものだった。




俺はキスをするのをやめて、その瞳を見つめた。












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