「近未来少年少女」
┗現実逃避
『‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐フリーチルドレン』
その言葉が出ると教室の雰囲気が変わった。みんなのテンションは一気に上がり、それは異様な盛り上がりだった。
『知ってるー!!』
『聞いた事あるっ』
クラスの全員が口を揃える中、その輪に入れない人物が一人。……………そう、俺だ。
フリーチルドレン?
なんだそれ?
聞いた事もないし初めて聞く単語。なんかの漫画の話しだろうか。
『………フリーチルドレンか。いいよね』
シオリもその話に乗って、まるで憧れているように染々と言った。
『でも噂でしょ?実際そんな事ある訳ないよ』
フクは割りと冷静だったけど、教室からはフリーチルドレンという言葉が次々飛び交っている。
『フ、フリーチルドレンって………?』
勇気を出して聞いてみると、二人は顔を見合わせて目を丸くしていた。
『え、まじで知らないの?』