「近未来少年少女」
第五章 最後の日

┗それぞれの過去




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『思い出せたのはそれだけなのか?』

話し終わった後、リーダーが言った。


『うん、今はこれしか……』

俺がなんでミノルにそんな事を言ったのか、まだ
はっきりと分からない。だけどあいつは1人だった

あの広すぎる部屋でいつも、いつも。


なんで?なんでミノルはそんな所に居るんだ?
…………駄目だ、それ以上何も思い出せない。


『ユウキ、ほんの一部でもこれは重要な鍵だよ』

リーダーがそっと俺の肩に触れた。


重要な鍵、俺もそう思う。

ミノルは俺の記憶の奥底で眠ってる。そのほんの
一部でも思い出せた事はきっと大きな進歩だ。

だけど1つだけ引っ掛かる事がある。


俺の記憶にいたミノルは………………
ミノルの顔は幼かった。

今のあいつよりもずっと小さくて子供だった。


俺が事故に遭ったのが10年前、当時7歳の時。
つまり俺とミノルは7歳の時に出会ってる事になる

でもなんで10年前の事なのに、
ミノルは俺にこだわってるんだ………?


ミノルの本当の目的、俺とミノルの深い関係を

この時の俺はまだ知らない。



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