晴れ、時々、運命のいたずら



「千葉君とデートしたって、ほんと?」



「…。」



恐らく松本城まで行った事を言っているのだろう。


どう答えればいいか分からないまま口籠る。



「ほんとなの!って聞いてるの!」



その姿に苛立ち、美咲が再度問い詰めてくる。



「…デートではないです。」



「じゃあ、何?」



「…。」



俯いたまま、何も話そうとしない穂乃花に対してついに苛立ちの頂点を超え、美咲は左手で穂乃花の頬を思い切り叩いた。



「痛い…。」



右頬を触りながらも俯いたまま。



「私が初めに言った事覚えてる?」



「…。」



「千葉君と仲良くしたらどうなるのか、って。」



「…。」



今度は胸ぐらを掴む。



「あー、イライラする!私はあんたみたいなメソメソとした良い子ぶってる奴が一番嫌いなのよね!」



「…ごめんなさい。」



「それがイライラするのよ!」



掴まれたまま壁に背中を叩きつけられる。


美咲はさらに穂乃花の顔に近づき耳元で囁いた。


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