晴れ、時々、運命のいたずら



(千葉君…、愛姫さん…。)



「どうして…、誰もいなくなってしまうの…。」



机に伏せたまま、動けない。



「どうして…、私の周りから誰もいなくなってしまうの…。」



星1つ見えない夜空。


涙が止まらない。


どれくらい時間が経っただろうか。


ラジオは流れているが、解散の事実を聞いてからもう頭の中に入ってこない。



(そうだ…。)



ゆっくり席を立つと、隣の部屋に移動する。


隣の部屋にはパソコンが置いてある。



(翔太、さん…。)



涙で滲む画面を見ながら、ゆっくり確認するように打ち込んで送信した。



『Shipが解散するそうです。私はただただ悲しいです、翔太さん…。宮崎穂乃花』



(翔太さんだけは…、私の前からいなくならないで…。)


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