晴れ、時々、運命のいたずら



「愛姫さん、手紙届いていましたよ。」



いつものように女性スタッフから受け取る。


届いた手紙は全部で15通。


1通ずつ差出人を確認した後、1つため息をついた。


そのまま、打ち合わせ室に入り、待っていた典子の前に腰掛ける。



「来週はグラビア撮影ね。初めてだよね?グラビア。雑誌は男子中高生に注目されやすいからやっぱり仕事受けとかないとね。」



典子はタブレットをスクロールさせながら1つ1つ、スケジュールのタイムテーブルを確認する。



「典子さん、次の私のオフっていつですか?」



「次のオフ?そうねぇ~。」



相変わらずタブレットから目線を外さずに他人事のように呟く。



「来週の火曜日は、午前中は雑誌の取材があるけど、午後からは今の所何も入れてないけど…。」



「午後って、何時から私、自由になれますか?」



しつこく聞く愛姫に典子は少し不満そうな声を出した。



「自由って。仕事なんだからそんな言い方しないでくれる?取材の開始は10時からだから、1時間もすれば終わるんじゃない?」



(11時に終わるのか…。)



愛姫は、頭の中で11時からの自分のスケジュールを組み立てた。


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