おててがくりーむぱん2


「でも好きだったんでしょ?」
「うん……まあ、どうかな」
佑司は指輪がかつてあった場所を、心もとない様子で触る。
それから、気合いを入れるかのように、大きく息を吸った。


「気に入ってはいたけど、愛してた訳じゃない」
「……」
「奥さんはそれに気づいたんだ。だから、続けられなかった」
「……」
光恵は思わず自分の婚約指輪を触る。


「光恵と過ごした時間が、俺には特別すぎて、どうしても比べてしまった」
佑司はうつむいたまま、光恵の顔を見ない。


「大学時代って、特別だもの。子供でも大人でもない、そんな時間」
光恵は話の方向を反らそうと、そんな風に答えた。


佑司はそれに気づいて、目を上げる。
それから自嘲するような笑みを見せた。


「光恵、結婚は?」
佑司が訊ねる。


「う……ん、実は今度、するの」
光恵はなるべく明るく、そう答えた。


「そっか」
佑司がいくらかほっとしたような表情を浮かべる。


「おめでとう」
「ありがとう」
「相手はどんなやつ?」


エロ小学生です。


またもやそう言いそうになったけれど、ここは我慢だ。


「普通の人よ」
「そっか」
佑司が言った。


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