おててがくりーむぱん2


孝志は指輪をはめた光恵の掌を握りしめる。それからそっとリングにキスをした。


「抱きたい」
孝志の甘くささやくような声が耳に響く。


「でも……時間が……」
そう言う光恵の唇を、孝志が塞ぐ。甘い甘い口づけ。


冷房の涼しい風が、光恵の肩をなでる。ブラインド越しでも、太陽が昇ってゆくのが分かった。孝志はそっと光恵をベッドに押し戻すと、耳から首筋にかけて愛撫を繰り返す。光恵から思わず溜息が出た。


「幸せになろう」
「うん……あ……ああ……」


光恵の身体はあっという間に孝志に奪われた。


彼と結婚するんだ。
両親や友人に秘密にする必要はなくなるし、二人でどこかに出かけることもできる。


なんて、幸せ。


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