モヒカンエイリアン


「うわぁ、これ…なんですか?」


そう尋ねる私の顔は、さぞ歪んでいることだろう。


「これはな、過去に戻れるタイムマシンやねん」


「タイムマシンてもっとこう、機械っぽいっていうか、なんで、もにゅもにゅしてて色もなんか」


「しゃーないやないか。これは紫芋で出来とるんやさかいな。紫芋の成分には、過去に戻れる要素がぎょうさん含まれとるんや。コンドロイチンみたいなもんやな」


「これに、乗ればいいんですか?うわぁ、なんかぬめぬめしてる」


「つべこべ言うなや‼このタイムマシン、別名[モムラサキ]が過去に連れてってくれるさかいな。あとは林檎、お前の手腕にかかっとる。なんとしてでも地球の崩壊ちゅうか、ワシを怒らせやんように頼むわ。地球の未来はお前にかかっとるんや‼」


「わかりました‼私、ガンバります‼」


「単純やな」


「え?なにか言いました?」


「頼んだで‼」


「任せて下さい‼過去に戻って、もっひーの怒りを食い止めればいいんですよね?」


私は紫芋で出来たモスラに跨り、空へと飛び立った。


地球を救うために。


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