流星×零姫―黒龍の寵愛姫―







「どうした、浮かない顔して。」




「なんでもないです。」




そう言って、ふたりでエレベーターで降りていく。





・・・・もし、私が勇気がある女の子だったら、ここから逃げ出せれる。



お嬢様っていう、折を壊して、逃げ出せれた。



何もかもを捨てて、愛する人のために生きれる。



でも、私にはそんな戦う勇気も力も持ち合わせていない。




私は、この人と結婚して、この人と一緒に暮らしていくことになる。




愛し合えた相手じゃないけど、それがいいなら、私はそうする。



お母さんが許しても、私は自分自身を許すことなんて出来ない。






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