ちっぽけな距離
「王子独占強そー」
「はあ⁇つか。王子って言うな」
「王子王子ーっ」
「陽…お前な、いい加減に…」
「あのっ…」

ん⁇

知らない女の子が教室に入ってくる。

なんだ⁇

「あの、私5組の…」
「あぁぁぁー‼︎」
「「‼︎⁇」」

陽が叫ぶ。

「つか、一々叫ぶなよ」

すると陽は目を大きく開けて俺の方をバシバシ叩いてくる。

「な、なに」
「この子‼︎例の桜桃子ちゃん‼︎」
「霊⁇」
「ちゃうわ‼︎超美人で有名のだよ‼︎」

いやいやまて。

聞いたことないわ。

「そんな」

と、遠慮がちに言う彼女。

てか、そんな美人さんが一体なんの用。

「えっと、それで…北見君…」
「えっ、王子⁇」
「…なに⁇」
「北見君に…お願いがあります」
「は…はあ…」



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