ちっぽけな距離
お話って…。

なんだか危険を感じた。

なに、考えてるのかな、この人。

その綺麗で可愛い笑顔には一体なにがあるのかな。

「…えっと、私…今から京君と帰るので…」

と、つい敬語になっちゃう私。

「京君⁇あっ、北見君ならさっき一ノ瀬君と話してたよ⁇」
「そう…」

一ノ瀬君とは五組のサッカー少年君。

「だからまだ帰って来ないと思うんだよね。それまでお話ししようよ」
「はぁ…」
「んー、前から気になってたんだけどー水樹さんは北見君が好きなの⁇」

と、いきなりこんな事を言ってきた。

「…はい⁇」
「なーんかいつも一緒にいるなって」
「…さぁ、どうだろう…」

なんでこんな見知らぬ人に言わなきゃならないの。

「私、応援するよっ」
「え⁇」
「うんっ、だから水樹さん。頑張ってね」
「…」
「じゃあ私はこれでー」
「…」

なんだったんだ…⁇

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