眼鏡男子に恋しちゃった♡ 完
そして、数か月経ってもお父さんとお母さんは来なかった。
「さぁ。歩雨ちゃん、寝よっか!!」
「うん!!」
でも、私は、迎えに来てくれると信じているので気にしなかった。
喜代子おばさんによると、お父さんとお母さんは仕事で忙しくなるから来れないといわれてたのを信じていた。
あの夜までは・・。
ある日の夜。
トイレに行こうとして、廊下に行くと、リビングから喜代子おばさんとその旦那さんの会話の声が聞こえた。
「可哀想に。あの子が捨てられるなんて。」
「あんな可愛いのになぁ・・・一生生みの親が見れなくなるとは悲しい現実だな」
「そうね。生みの親の事忘れてくれるように愛情沢山注がなきゃね!!」
「あぁ。歩雨寝てるのか?」
「ええ。ぐっすりよ。」
「これ聞かれたら、愛されなかった親を怨むだろうな。」
「・・そうね。気を付けなくちゃ・・・」
私は、その会話を聞いて、一瞬嘘だと思った。
寝室に戻っても泣かなかった。
だって、迎えに来る・・そう言われたから。