キスから始まる方程式
「南條……さん……」
翔の彼女……南條さんの姿に、私の体が凍りつく。
そっか……。南條さんと会う約束してたから、こんな人けのない場所にいたんだ……。
突きつけられた光景に、胸がギュッと締め付けられる。
「あの……風間君、これっ」
そう言って南條さんが恥ずかしそうに、翔に向かって何かを突き出した。
よく見るとそれには、可愛らしい包装紙と共に大きなリボンまであしらわれていた。
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