ミカとひろと
ひろと その2
僕は水族館の天使を忘れられずにいた。



あの悲しげな眼は何を見ていたのか?



どうしても心配で…ていうより気になってしまい、『会えるはずない』と思いながらも、足が勝手に水族館の方へ進んでいた。



水族館へ入り、この間、彼女がいた水槽の方へ向かった。



少しだけ震えていた。



僕は周りを見渡した…が彼女は居なかった。



諦めて出口の方へ向かったその時…









君がいた



あの時と同じままの眼で君は、そこに立っていた。



僕はまた見つめていた。



そこから離れられずにいた。
< 3 / 14 >

この作品をシェア

pagetop