【完】純白の花に、口づけを。
「すぐ作るから、待ってて」
よく倒れなかったわね、と言って千花はキッチンに入っていった。
「千花は、寂しくねーの?」
「寂しい?どうして?」
「親、全然帰ってこねーだろ?ひとり、じゃん」
今の俺と同じ、とは口に出せなかった。
「寂しくないって言ったら、嘘になるかもしれないわね」
くすりと、千花が笑う。
「でも。瑞希も和架も、いてくれるから。寂しいけど、誰かがいてくれるだけでホッとするのよ」
「そっか……」
きっと千花は、俺が知らないだけで。
たくさん努力してたんだろう。