魔女の瞳
人型は、人間では考えられないほどの瞬発力で行動を開始していた。

その狙いは私ではなく。

「え」

私の背後…教室の入り口近くに立っている修内太!!

彼は逃げる素振りすら見せる事も出来ずに人型に接近され。

「…!!!」

鋭い爪の一撃で、左目の辺りをザクリと引き裂かれた!!

「や…」

思わず叫ぶ!!

「やめろ化け物ぉっ!!!!」

右手を人型に向けて。

「                  !!!」


高速詠唱を唱える。

同時に右手から撃ち出されたのは、純粋な魔力の弾丸。

弾丸といっても、ソフトボールほどの大きさもある光の玉だ。

当たれば人間なんて一発で粉々になる。

それ程の威力の魔力の弾丸を十発以上浴びせられて、人型はようやく修内太から離れ、雄叫びを上げて脱兎の如く逃げ去って行った。

「ああっ、もう…!!」

何から何まで失敗続きだ。

暴走した人型が逃げてしまった。

この私が仕留め損なうなんて、何て屈辱!!

でも今は。

「修内太!!」

私は床に倒れている修内太に駆け寄った。

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