花の名は、ダリア

「どうしたの?そんな大声」


「ナニやってンですかぁ!!??」


首を傾げるダリアの問いを、ソージの悲鳴が遮った。

飛び起きて、駆け寄りながらコートを脱いで、素早くソレで彼女を包む。


「ナンデ服着てねェの!!??」


「え? だって…お洗濯…
…大丈夫なの?」


「大丈夫なワケないでしょ!!
ナンデいっつも、裸で登場しちゃうの!!??」


「えと… そうじゃなくて…
…ソージ、焦げてるわよ?」


「は?焦げ…



ぅあっちいぃぃぃぃぃ!!??」


まぁ、そーなるわな。

だって、勢い余って森を出ちゃったよ。
日光ガンガン浴びちゃいマシタYO!

ソージはダリアの膝裏と背中に腕を回して抱え上げ、慌てて元の木陰にリターンした。

待っていたのは、大量の涙と鼻血を垂れ流す思春期少年。


「ありがとう、ダリアさん!
俺、もうコワくないよ!
ナニがあっても後悔しないよ!
ありがとう!
勇気をありがとう!!」


もーやめてぇぇぇぇぇ!!??

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