Would you marry me？ 〜年下彼氏と結婚するまで〜

「これは？イメージだけど。」

「高いのは…」

指にするりと嵌められて。
しっくりくるその指輪に目が釘付けになる。

「可愛い…」

「イメージでしょ。」

細いプラチナリングの真ん中に、薄いピンクのハートのジルコニアが輝く。その両横にメレダイヤが一粒ずつ。


シンプルだけど、可愛らしくて気に入ってしまう。

「これにします。」

杏が何か言うより早く、長内は店員に話し出す。


「だめ、高いよ！」

「大丈夫。バイト代、使い道なくて貯めてたから。これくらいはさせて。
俺のわがままで付けてもらうんだし。」


そんな風に笑いながら彼は言う。