Would you marry me? 〜年下彼氏と結婚するまで〜

(進んだその先にあったもの。)



目が覚めたら、知らない場所で知らない人とベッドを共にしていた。

・・・なんて言うお話はたくさんある。
杏は目が覚めて周りを見回す。

(ここ、どこ?・・・っていうか・・・あたしなにやってんの???)


自分の状況すら確認出来ない状態。

ベッドに座り、取り敢えず自分の格好が昨夜のままだったことに安心する。
どうやらビジネスホテルの様だった。

(あたし、帰るのめんどくさくなって何処かのビジネスホテルに泊まったのかな?)

そうとしか思えなかった。
誰もいない部屋。
しんと静まり返っていて怖くなる。

(何時かな・・・あ、まだ2時なんだ。)

身体から力が抜ける。緊張が少しだけ軽くなる。

はぁ、っとため息をついて思い出す。

(王子様もため息をついてた・・・めんどくさいって思われたんだろうなぁ・・・でも、あれって夢?)

泣きそうになる自分の頬を両手でパチン、と叩いてみた。
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