Would you marry me? 〜年下彼氏と結婚するまで〜

初めて見る表情だった。


そんな大佑を、初めて見た。


「・・・ヤキモチ妬かせたくて色々仕掛けてさ。
お前がどんな反応するのか楽しみにしてたら、別れる、だろ。

お前の事吹っ切るまでに何年もかかったよ。」


切なそうに笑う大佑。

ボタンを掛け違えてしまった、若い恋。


「そ、そんな、あたしは」

「杏」


大佑に応えようとしたその時。


胸がズキンとする声が自分の名を呼んだ。


「あ、」

声がした方を向くと、愛しい人。


「俺の彼女に何か用ですか?」


少し棘を含んだ物言いで、長内が杏の横に立った。

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