『死』と言う名の何か【短篇集】

愛情

いつからだろうか彼があんなになってしまったのは。

小さなアパートでひっそりと暮らしていた私たちだったのに。

目の前で狂ったように暴れる彼をぼんやりみながら私は思った。

最近、彼の狂い方が増してきた。

そして腕の針の跡も増えてきている。

知らないふりをし続けたけどどうやら限界かもしれない。

それに私の身体もアザだらけ。

「あ゛ーーー」

もはや解読出来ない言葉を発している彼は、昔の面影すらなかった。
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