恋人は高校生組長
「タガが……」

「兄妹以上の、気持ちになりそうだったんです」



若頭が組長に対して持つ忠誠心でも、兄が妹を見るいつくしみの思いでもない。

それは……許されざる恋。


ワタルさんが瑠璃香を瑠璃香と呼ばないのは、越えてはならない一線を越えないための壁だったのかもしれない。



「だから、ずっと『お嬢』と呼び続けてきました」



恋い焦がれる相手としてはおろか、妹として見ることにさえ怯えるほど、ワタルさんの想いは深かったのだ。



「ワタルさん……」

「でも、あなたは俺とは違う」





ワタルさんは俺を見ない。

でも、痛いほどの想いが伝わってくる。






「どうか、『瑠理香』をお願いします」
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