手の届かないキミと
「なあ、」
突き刺さる言葉と視線。
私は怖気づいてしまって、顔をしたに向け、身動きひとつ取れない。
それでもハルくんは、攻撃の手をやめようとはしない。
「お前、俺のこと好き?」
そうだよ、私はハルくんのことが好きなんだよって、言いたい…。
けど喉はカラカラに渇いていて、唇も小さく震えるだけで、私の言うことをきかない。
黙りこむ私に、ハルくんは
「それともお前は、村山のことが好きなの?」と言う。
それは違うって否定したくって
「っ…!」
ハルくんの顔を見る。