手の届かないキミと
窓を開けて、朝の爽やかな風に吹かれていると、
ガラリ、教室のドアが開く音がした。
誰だろう…
いつもならこの時間はまだ私だけの時間のはず…
ドアのほうに目を向けてみると、
「おはよう、古畑」
爽やかな笑顔とともに、そこには村山くんがいた。
「お、おはよう…」
驚きと、戸惑い。
なんだか村山くんに対しては、心の中で溶けきれないもやもやがある。
それは一概に、私自身のせいなのだけど…