手の届かないキミと


『ごめん、サトル。古畑のことよろしく。』

ベッドサイドから立ち上がり、そう告げると、サトルは怒った顔をする。


『明日のカラオケ、ちゃんと行くから』

怒った顔をしてたサトルだけど、小さい頃から知ってるんだ、

俺の気持ちを察したらしい。


『明日じゃなきゃダメなのか?ハル、ちゃんとするんだよな?』

念を押すようなサトルに、俺は小さく笑った。


『ああ。確認したいことあるから、古畑のことは頼んだ』


黒岩の様子を見ると、オトモダチ、ひとりはちゃんとしてたみたいだし。

俺は古畑のポニーテールを撫でると、保健室をあとにした。

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