コンビニ砦の戦い(仮題）

原付きには車から山本さんが移したらしく燃料は満タンに入っていた。


僕の後ろに樋口さんが乗り山本さんの後ろにこと美が、乗った。



僕は後ろに樋口さんを感じて嬉しくなったが、体重を考えてこういう体制になったらしいと聞くと少し残念な気分になった。



「ヤバイと思ったら原付きを捨てろ。ゆっくり行くぞ。道はかなりやられてるから気を付けろ。」


山本さんが声をかけた。自分自身は作業員用のヘルメットを被りこと美ちゃんに井上さんのヘルメットを被らせていた。



僕も自分用のヘルメットを樋口さんに渡そうとすると私の方が運動神経良さそうだから大丈夫と言われてがっかりした。



渡辺さんと三川君と井上ちゃんは送りに出ていて渡辺さんが山本さんに危ないと思ったら戻れよとのんびり言っていた。



ゆっくり原付きを走り出させた。


僕のも井上ちゃんのもよくあるスクータータイプの五十CCの為に特に悪路に強いという事はないので慎重に乗った。