最初で最後の恋

「こんな・・・自分勝手な奴だけど・・・・・。もう・・・もう一度。私と付き合って下さい!」


ベットの上で頭を下げる。


「それは無理」


はっきりと言いきられた颯人の言葉。


「そ、う・・・だよね・・・」


こんな自分勝手な奴、嫌だよね・・・・。


ハハッ。何期待してたんだろ。


自分から別れをきりだしておいて。


今度は付き合え?


虫が良すぎる。


「俺、別れたつもりねーもん」


「へ・・・?」


「俺がいつ別れるって言ったんだよ。認めてねーし」


な、にそれ・・・・。


「俺様じゃんか・・・・」


「なっ!そんなんじゃねーし!!」


真っ赤に染まる颯人の頬。


照れている可愛らしい顔。


それら全て。こんなに近くで見られるのは私だけなんだよね・・・?


颯人を独り占めしているのは、私なんだよね。


もう、颯人の事疑ったりしない。


何があっても信じるよ。




< 106 / 160 >

この作品をシェア

pagetop