金魚玉


「可哀想に」

彼は私を両手ですくい上げ、走った。

体がだんだんと乾いていく中で、

様々なものを見た。

屋敷の廊下、他の部屋の襖、厨房。


彼は水の張った桶に、そっと私を浮かべた 。

ああ、水、水だ―――。
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