私は愛され過ぎてる
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『おはよう、あやか!』

「おはよう」

今日から彼と一緒に登校することになった。

『昨日はよく眠れた?ニコ』

昨日あんなことがあってぐっすり眠れるはずない。そう言いたいけど、また怒り出したら怖いのでやめておこう。

「うん・・、あんまりかな…あはは」

『そう、俺もだよ。大好きなあやかとやっと付き合えたと思うとドキドキして眠れなくてさ』

自分が脅して無理矢理付き合わせたくせに何言ってるのか。

『あ、早く行かないと遅刻するよ。行こう。』

彼はそう言って手を握ってくる。

「あっ・・・春川くん、手・・」

『付き合ってんだからそれくらい普通でしょ?嫌?』

彼の顔が曇る。ヤバイぞ。

「う、ううん!ちょっとびっくりしただけだよ!!こういうの初めてだから・・・」

『本当?俺が初めて?嬉しいな。あやかの初めて貰っちゃった。ふふ、好きだよ』

「は、はは」

『あやかも、俺のこと好き?』

「そ、それは・・・。昨日付き合ったばっかだし」

『ふぅん。そっか、大丈夫。そのうち俺しか見れないようにしてあげるよ。ニコ』

怖・・・。何されるんだろ。

こう話している内に学校に着いた。

私は4組で、彼は1組。

「じゃあね、春川くん」

『うん。また後で。放課後迎えに来るからね。俺以外の人と極力話さないでね?それと俺のことは建斗って読んで?』

「う、ん、建斗。じゃあ、バイバイ」

彼のことが少し分かった。非常に独占欲が強いことだ。

やっと離れれた、私はため息をつきながら教室に入った。



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