嫌われ者に恋をしました

「そんなことないですよ。この間は素敵だったそうですね?」

「は?」

「課長がエロ所長から守ってくれたって、雪菜が言ってましたよ」

 あの時のことか。彼女、そんな風に思っていたのか。

「守ってくれたって……、そういうわけでは」

 結局、守れなかったんだ。

「少しは課長の株、上がってるんじゃないんですか?」

「別に株を上げるためにしたわけじゃない」

「そうだとしても、雪菜がそんなこと言うの、珍しいなーとは思ったんですけどね」

 そんなことも何も、彼女は普段いったいどんな会話をするんだろう。

「小泉が何か話をすること自体、想像できないな」

 美乃里は小さくため息をついた。
< 49 / 409 >

この作品をシェア

pagetop