近未来少年少女



…………………
…………



『ふーん、そうなんだ。まぁ…どこの世界にも居るよね。何でも仕切りたがる奴!』


リーダーの説明が終わってカオリが腕を組みながらぼやいた


“カシワギ”

この世界に勝手なルールや掟を作ってる奴


でも……

絶対にそれだけじゃない


みんなの顔を見れば分かる

カシワギと言う男にはもっと違う何かがあるような気がする



『でもさぁ、そんなに怖がる事じゃないじゃん?確かにガラ悪い感じだったけど…話した時別に普通だったよ?』


カオリの何気ない一言でまた空気が変わった


『話した……?』

リーダーの顔がみるみる険しくなる


『うん。話しかけられた!“ダイキ組のカオリちゃんだよね?”って!』


『……それで?』


『うーん、何かよく分かんないけどユウキの事聞かれたよ?』


………お…俺の事?
な、なんで………


『ユウキはどうゆう経由でこの世界に来たのか教えてって!』

………………


俺がここに来た経由?


なんでそんな事を……?
……………
……………………


あ……

気付いた時には遅かった


『だからユウキは誰かに連れて来てもらったみたいだよ!って答えたけど』


リーダーはその言葉を聞いて、カオリの体を強く揺さぶった


『それで…カシワギは!?』


リーダーの見たことのない動揺にカオリもびっくりして

『え…ふーん…分かった…ありがとうって…………』
と目を丸くして答えた



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