近未来少年少女


『あと三日だって。どーする?』


帰り道、フクが進路調査表を眺めて言った

俺もその進路調査表を見つめ、はぁ…とため息をついた

…と、その時

ドンッ!!

前から歩いてきたおじさんと肩がぶつかった


『あっすいません』

軽く謝ると、予想外の言葉が飛んできた

『どこ見てんだよ?ガキが!』


ものすごい形相で睨むおじさんは少し異常だと思う程だった


な、なんでこんなに怒ってんの?

つーか俺も前見てなかったけど
おじさんも見てなかったくせに…


おじさんはフクが手に持っている進路調査表に気付き、ふんっと鼻で笑った


『進路調査だ?
親の金で大学行って遊んで、そうゆう奴が社会に出て迷惑するのはこっちなんだよ!』

また声を上げ、怒鳴りはじめた


……は?

なに?このおっさん
なんで怒鳴られなきゃいけねーんだよ


『苦労した事もないガキが…』


『おい…』

言い返そうとした時フクが俺の腕を掴んだ

『ふん』

おじさんは不服そうにしながらもその場を去って行った



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