猫被り王子は私の彼氏!!♡

  


私はそのまま優のお家に泊まることに

なり、優の部屋に2人で入った。








「びっくりだよな。

 突然、俺たちが同居って。」





「ほんとびっくりだよ!でもさ優の

 お母さんって結構びっくりさせる

 ような事するじゃない?」





「それリンの事だろ?」





リンとは、

優と私がまだ小学生の頃、

優のお家で飼っていたポメラニアンの事。







そのリンを優のお母さんは突然 

北海道の親戚のお婆ちゃんに

引き渡した。





優のお母さんの仕事が忙しくなって

面倒が見れないと分かったとしても

リンを妹のように可愛いがってた優は

ずっとずっと泣きながらリンのケージの

中に引きこもってた。






「あの頃の優は本当可愛かったなあ」



「は?かっこいいの間違いだろ」




2人でくすくす笑いながら

一つのベッドに自然に入る。


 


私は布団の中でもぞもぞしながら

優に問いかけた。






「あ、ねえ私って、これからここに

 住むとき、どこで寝ればいいの?」






優はスマホを見ながら平然と答える。







「は?ここに決まってんだろ」






優の答えに私は優の顔を覗き込んだ。






「え?!こんなに広いお家になんで

 一つのベッドに2人なんて」







しかも私達一応高校生だよ?!?!






「今更何言ってんだよ。ちっさい頃から 

 ずっと俺ん家に泊まる時はいつも

 こうやって2人で寝たじゃん。」






ん、まあたしかに。



今更かも。







「そうだねー」



 

私はなんだか納得してしまって

勢いよく足を伸ばした。







そのとき…








「ぃって!!!!!てめ、わざとだろ?!?!」


「え?なにごと?」






優はどこかをおさえながら

私を涙目で睨んできた。







あ…もしかして、私、優の大事な所

蹴っちゃった…?

 





でもそんなことより優の涙目が

可愛く思えて私は思わず優に抱きついた。

 



 
「ごめんね♡あー優、今の優

 すっごく可愛いよ!ぎゅー!!」






「あ?!ちょ、意味わかんねー

 離れろって!痛いんだから!」
  





優は最初本気で痛がってたけど

痛みが消えたのか私の腰に手を回してきた







「え?もう可愛い優おしまい?

 じゃあいいや。おやすみ」






私は優から離れようと手を離したら

優は首を横に振った。


「離れんな。じゃないと嫁に

 しねーぞ?」
    




私は優に言われた通り

また優の腰に腕を回して優の胸に

顔を埋めた。






「優、私をお嫁さんにしてくれるの?」






2人でこうゆう話をするのは初めてで

鼓動がどきどきと速くなる。






「嫁にしようと思わない奴と

 俺が同棲すると思ってんの?」




「え…それって」







優が私と結婚するつもりあるって

思っていいんだよね?






そう感じた瞬間

私の瞳から涙が溢れた。







「そうゆう事だから。ほら、俺を

 もっといたわれよ。痛いとこ蹴らずに」





「あれは事故だもん…

 優!優が私以外の女の子との結婚式は

 絶対観に行かないからね!!」






「は?ばーか。まずお前以外の女と

 結婚とか考えたくねーし。

 俺、お前がいないと無理だから」






その言葉を聞いてまた涙が流れる。


 



「私も優がいないと無理!!」






優は私の言葉を聞いて

クスリと笑い、そして私にキスをした。







同棲が決まり結婚をする約束をした

この日。













私と優は初めて一つになった。





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