✝kiss×love
5 少しずつ
 
 あれから3日。
 私はだんだん、郁也を信じることができている。
 タイムラインにも、浮気のことはのっていなくて、安心だ。
 
 ピロロロッ♬
 
(こんな時間にメール?)
  
 その時、深夜1時だった。
 なかなか寝付けず、夜食にプリンを食べているところにメールがきた。
 
「なになに。」
 
 画面をみて、私は驚いた。
  
(えっ!!??)
 
 [[好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ。
  ずっと君をみている。
  あんな男とは別れろ。俺のほうがいい。
  アイツは浮気もんだ。]]
 
 (何これ!怖い・・)
 
 送られてきた相手のアドレスに見覚えはない。
 私は怖くなって布団の中に顔を隠した。
 
(郁也...助けて..)
 
 そう思いながら何時間経ったんだろう。
 その日は学校がなくて、私はずっと部屋にこもっていた。
 
 ――3時間後――
 
  ピロロロッ♬
 
(郁也かな...?)
 
 [[怖がらないで。それより、早く寝ないとダメじゃないか。
  君の体調が心配だ。それより、美味しそうなプリンだったね。]]
 
 ・・・キャアアアアアアアアアアアアア!!!
 
 驚いて大声が出た。
 
「蘭!どうしたのっ!?」
 お母さんが私の部屋に上がってきた。
 心配かけたくない。
 
「うっ、ううん。ゴキブリがいてさ。ハハ、びびっちゃったよー^^」
「そ、そう?ならよかった。じゃあお母さん仕事いってくるわね。」
「うん、おっけー。」

 お母さんと郁也には心配かけたくない。
 自分で解決したい。
 お父さんがいない私は、お母さんっ子だった。
 いままで迷惑かけてきたのに、もう迷惑かけたくない。
 
(それより、どうしてずっと起きていることがわかったの..それにプリンも..)
 
 監視されている。
 私はこの部屋から出ようと思い、カーテンをしめ、窓もちゃんとしまっているか確認して、着替えて朝ごはんを食べることにした。
 
(はぁ、なんで。郁也に話そうかな...でも迷惑かけたくないよ。)
 
 そう思いながら朝ごはんをたべていた。
 すると...
 
  ピーンポーーン♬
 
「!?もしかして...」
 
 玄関にいき、ドアの穴からドアの前をみた。
 
(誰よ、この人!)

 目の前には、麦わら帽子をかぶってサングラス、それにマスクをした怪しい男の人が立っていた。
 見るからに怪しい。
 
(どうしよう...お母さんもいないし、私ひとりだよ。)
 
 仕方なく、私はチェーンをつけながらドアをあけた。
 
 
 続く...
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