軟派な王子様【完結】
「へへへ。増田くんとメアド交換できたんだ。」


思わぬ話題に私は顔をしかめる。

「そう。よかったね。」


苦笑いとはこのことだ。

全く恋に溺れるとこんなになるもんか。


そのあとも香織の増田の話は止まらず、昇降口を出た。

すぐに校門辺りの異変に気付く。

「なんあったのかな??」

女子が校門の周りに集まり、騒いでいた。
生徒だけでなく、女の先生まで…。


私たちは首を傾げながら、校門を出ようと生徒の間を掻き分けて歩いていった。


そこには…



「あの人…。」



輝く黒のベンツに寄り掛かる、背の高い男。


黒のスーツ。
乱れた襟元。
焦げた茶色髪。
金色のピアス。
サングラスの奥に光る青の瞳。
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