黒い狼白い兎
白「あなたは…
みんなには、1つしかないものが
全て揃っているの
だから、黒という色を
神様が与えてくれたのよ」
黒「…俺はそんなに…
すごい奴じゃないよ」
白「いいえ。あなたには全部あるわ
誰よりも情熱的で、想像力があって、愛に溢れていて、勇気があって、知恵があって、行動力があって、気高くて、思いやりがあって、周りの物事になんて流されなくて、たくさんの経験があって、賢くて、迫害されてもなお生き続ける強さがある
私が1番、よく知っているもの」
黒「…」
白「黒は…黒色は、
あなたの思うような
悪い意味だけではないわ」
黒「…俺は」
白「私はね、何も知らないの
何もない…空っぽだから、
神様は私に白を与えたの」
黒「…俺、は」
白「だから、私はあなたに惹かれる
きっと、私に持っていないものを
あなたはすべて持っているから
どうしようもなくあなたに惹かれるの」
黒「…俺は、白と一緒に居て…
許されるんだろうか…
君とは、正反対の…
色を…持っている…のに」
白「当たり前でしょ?
むしろ…私が、一緒に居てほしいの
他でもない、あなたに」
黒「…うん」
白「ずっと一緒だからね」
黒「うん」