リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜



すれ違う人達の視線が痛いのは、きっと気のせいではないはずだ。


一体こんなところでお前みたいな奴が何してるんだって顔で、誰もがこのビルへと入っていく。



あの日から雨は3日降り続いて。
ようやく青空が広がった今日。


私は恐れ多くもあの彼に傘を返すために、大きなビルの前で早朝からあの人が現れるのを待っていた。


だけどついさっき、私はすごいことに気が付いてしまった。

目の前にあるこのビルが、あの超大手企業の青山商事本社だということに。

そしてそれに気付いてしまった私は、ここに立っていることでさえなんだか場違いな気がしていて。

颯爽とこのビルの中へ入っていく人たちを横目に、うつむくことしか出来ずにいる。



だって、青山商事といえば私みたいな人間でも知っているくらいの有名な会社で。

グループ会社もいくつもあるような、名の知れた大企業だった。


そんな大企業に就職できる人間は、将来安泰間違いなしというか。

きっと選ばれた人達ばかりのエリートが揃ってるんだと思う。


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