リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜



「もっ、申し訳ありません!」


恥ずかし過ぎて顔をあげたくてもなかなかあげられない。


「俺も真琴さん、と呼ばせてもらっていいのかな?」


だけど社長のその言葉で、私はやっと顔をあげることができた。



「まっ、真琴でも大月でも!何でも大丈夫です!」


今度は噛まないようになんとか言うことが出来た。

ホッと胸をなでおろし、私は冷静に周りを見渡す。


っていうか……みんな座ってるし。

もう一度座った方がいいのかな。



「こんなところに連れてこられて緊張しているだろうけど、私は堅苦しいのは好きじゃない。まぁ座って」


どうすればいいのか迷っていると、社長がそう言ってくれたので慌てて再びソファーに座る。


「真琴さんには母が随分と世話になったみたいで。その節は、本当にありがとう」


社長はそう言うと、私に向かって頭を下げてきた。


「そっ、そんな……私は本当に何も…」


私が慌てて言葉を返していると、隣に座っていた双子が何やらひそひそと話し始める。


「えっ?ばあちゃんに?」

「そっ。だからばあちゃんが」


どうやら青山さんは青山友樹にことの経緯を説明しているらしい。


「ところで真琴さんは就職活動をしているそうだね」

「そうなの、ねっ?真琴さん」

「それで、さっき母から話は聞いていたんだけども」



目の前に座る会長と社長は、私を見ながら言葉を続ける。


「こう言ってはなんだが、我が社は本当に限られた優秀な人材を選んでいる分、入社するのはかなり狭き門だ」

「最終面接を含めたら7つも面接があるのよ」

「な、7つ……ですか」


言いながら、顔がひきつっているのが自分でもわかった。


< 224 / 407 >

この作品をシェア

pagetop