リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜


「ごめん健太」


「何だよ、いきなり」


「えっと……本当はね、行ってないんだ」


「行ってない?」


「カラオケには、行ってないの。……ウソついて、ごめん」


「えっ…?」


健太の表情が明らかに変わった気がした。

笑っていたのが驚いた顔に変わり、それから何故か無表情に変わった。


「本当にごめん。でもね、元はといえば私が歓迎会で飲みすぎて酔っ払っちゃって…それで」


「別にいいって」


「えっ?」


「別に飲みすぎようが酔っ払って朝帰りしようがいいんだよ。でも……」


健太はそう言うと、寂しそうにつぶやく。



「これからは朝帰りするなら…前もって連絡してこい。ほら、今みたいにいつものウォーキングの時間に出てこなかったら、一応?心配するし」


そして、寂しそうに笑った。


健太がどうしてそんな表情で笑ったのかはわからない。



だけどこの日を境に、私も、健太も、あの部長も。


それぞれが少しずつ…変化していった。


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