リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜



「大樹、大月、起きろ」


間も無く新大阪に到着するという時だった。

車内にアナウンスが流れ始めたと同時に部長の声がして、やっと目を開けられるタイミングが訪れた。


わざとらしく片目の瞼を触りながら目を開けた私は、ゆっくりと体を起こしていかにも寝ていた人を演じた。

隣の青山さんは本当に眠っていたらしく、起きてからも尚、眠そうに数度あくびをしていた。


新大阪に着いて駅のホームに降り立つと、ここからそのままホテルに向かうと言われ、駅を出た私たちはタクシーに乗って15分程車に揺られた。


そしてホテルに到着した…のはいいけれど。


「こ、ここに泊まるんですか⁉︎」


近付いていく外観からすでに圧倒されていたのに、タクシーから降りてホテルの大きな入口に立つとその高級感溢れる様子にさらに圧倒されてしまっていた。


そしてさらに驚くことは続いた。

ホテルマンが二人出て来たかと思ったら、私たちの荷物を丁寧に預かってくれて。


「青山様、ご案内させていただきます」と、私たちを誘導するようにホテルの中へ進めた。


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