リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜
「健ちゃんがね、今日から糖質制限だとかで夜は毎日このメニューでって言ってるの。それから朝は健ちゃんがレシピを決めた野菜と果物を使ったスムージーを飲むんだって」
野菜と果物のスムージーだ?
つまりは液体ってことだよね。
「あ、でもねお昼は800キロカロリー以内なら好きなものを食べていいって言ってたから、お昼ご飯はそのカロリー内で好きなものを食べれるわよ」
……好きなものを食べれる?
でもそれってそのカロリーの中でおさまるだけしか食べちゃダメってことでしょ?
「良かったわね、運動だけじゃなくて食事管理もしてもらえるなんて」
母はニコニコしながら私を見ている。
はい?全然良くないんですけど。
「あ、お母さんもね、しばらく真琴と一緒のメニューにするから。それからお父さんも。ちょっとメタボ気味だからこの際ちょうどいいかなって。真琴のダイエットに付き合ってもらうつもりよ」
母はそう言いながら私と同じメニューのサラダを食べ、赤いスープを飲んでいた。
「はぁっ…」
渋々私も箸を持ち、サラダを口に運んだ。
…野菜とノンオイルドレッシングの組み合わせは、想像通りでマズい。
せめてごまドレッシングならなぁ。
スープもトマトの味だし。
肉が入っているとはいえ、弾力のあるササミだ。
パサパサしてる。
運動だけでも疲れていた私なのに、ただ食事をするだけで、さらに疲れてしまっていた。
毎日これが続くとか…考えただけで気が滅入る。
やっぱり健太は鬼。
鬼インストラクターだ。