太陽と月。





後ろから声がしたかと思ったら、すぐに隣にグラスが置かれ、亜子に付き合って行った美容室の担当さんが腰をかけた。


彼は怪しく微笑み、グラスをあたしに向け『乾杯!』を待っているようだ。




あたしは残っていたカクテルを一気に飲み干し、空になったグラスを彼に向け、


「もう帰るとこなので。」


と、ニッコリ笑って言う。



「それは残念だ。」


「せめて一杯くらい奢らせて欲しいな…ダメ?」




そんな哀しそうな顔で何なの?


そして、いつもなら『タダ酒だ!』と喜ぶとこなのに、何で嫌なんだろう、あたし。






この人だから?






「一杯だけ付き合ってよ。」






「-…水無月ちゃん。」






「!!!???」





あたしが無言で少し考えていると、カラカラと氷がグラスに当たる音をさせながら、、真剣な顔で彼が言った-…


「…名前、知ってたんですね。」





少し酔いが醒めた気がした。








.
< 24 / 24 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop