浅葱色に射す一筋の泪




優輝菜「海……入りたいなぁ……」


土方「寒ぃ〜〜〜よ………」


優輝菜「足だけ入って来るね………」


土方「気を付けろよ〜〜〜?」


優輝菜「分かってる〜〜〜」


パシャパシャパシャパシャ


袴をたくし上げパンツに挟んで水を足に付けた


優輝菜「綺麗な水……」


土方「足出してんじゃねぇっっっ!!!」


優輝菜「……………………………。

ぎゃあ〜〜〜〜〜〜!!!!!!」


土方「っっっ!!! 虫かっっっ!!!」


優輝菜「……………………………。

クラゲ……刺された……。

いてぇーーーーーー!!!」


土方「??? クラゲ?」


優輝菜「コノヤロ!コノヤロ!コノヤロ!」

バシャッ! バシャッ! バシャッ!


海でジャンプし、クラゲを踏みつける


優輝菜「ぎょあぁぁあああああ!!!」


土方「……………………………。

海から出たらどうだ………」


優輝菜は走って出てきた


バイクのライトに刺された部分を照らして見た


土方「っっっ!!! 何だこれは!!!」

何箇所も刺され、ミミズ腫れになっている


優輝菜「毒持ってんだよ…クラゲって」


土方「何だとっっっ!!! 医者っっっ!!!」


優輝菜「大丈夫大丈夫。死にはしない。

帰ろ。 数日で収まるから……」


土方「本当か?」


優輝菜「はい。行くよ。お腹空いてんでしょ?」



……………………………




そういや……二人きりでツーリングは初めてだ。 何か嬉しいかも………


横浜の優愛の家に着いて、足を冷やす優輝菜……。


土方のご飯は優愛が作った


土方「……………………………。

旨いな………」


陸とお酒を呑みながらご飯を食べる土方。娘が作ったご飯は格別だろう……


陸の着物を着てるが……イケメンだな。


二人とも……。


優輝菜は縁側に座り、陸斗をだっこしながら桶に足を付けている


陸斗「優輝ってさ……何で他の婆様と違うの?」


優輝菜「ククククク……。他の婆様と同じが良い?」


陸斗「そんなこと無いけど、他の婆様と全然違うから……」


優輝菜「どう違う?」


陸斗「母上より強いし、動いてるし、男みたい」


優輝菜「陸斗はそんな婆様嫌?」


陸斗「好きだよ」ニコッ!


優輝菜「……………………………。」


ギューーーーーー!!!


優輝菜「陸斗もかっこいいよ………」




< 84 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop